ノーマルのキャンピングカーは不安定
キャンピングカーはノーマルのままではとても不安定な乗り物です
そのことを我々ユーザーは自覚する必要があります
心構えについては陸のヤドカリさんの記事のご一読を
ほとんどのビルダーさんは良心的で、走行テストや傾きテストも実施しています
何より日本の過剰とも言える車検制度もパスしており、最低限の安全性は確保されています
本来はもっとちゃんと走るようにして販売されるべきですが、
残念ながら本体価格を抑えるためにもやむを得ない面はあるのでしょう
その分、高価な足周り強化のオプションをユーザーが選ばなくてはなりません
カムロードの足回りを強化するには
カムロードを例にすると足周り強化は次の方法があります
①高性能タイヤへの交換
ノーマルの幅195のタイヤを幅215のワイドタイヤに交換
ミシュランのアジリスキャンピングへの交換をされる方が多いようです
・タイヤをワイド化することで接地面が増え安定性が良くなる
・空気圧を下げることにより乗り心地が良くなる
などの効果
轍(ワダチ)に強くなるということも言われますが、これはそうとも言えません
轍を跨ぐほどのワイドタイヤならあり得ますが、普通、オフロードタイヤは細いのを履くことからも分かるように細いタイヤの方が轍の影響を受けにくいです
最近はリヤのダブルタイヤ仕様も選べるようになり、ワイドタイヤと同様の効果に加え、万一パンクしたの際のリスク軽減が図れます
②強化ショックアブソーバーへの交換
ショックと呼ばれる緩衝装置をノーマルから社外品の強化ショックに変更します
・走行安定性の向上
・ロールからの揺り戻しが早く収まる
・ブレーキ時のノーズダイブ(前のめり)が抑えられブレーキの効きも良くなる
などの効果
③リヤスタビライザーの追加
カムロードはノーマルでもフロントスタビライザーは付いていますが、リヤにはありません
ですのでリヤスタビライザーを付けることで効果が期待できます
・左右のロールを抑えコーナーリングや車線変更時の安定性を高める
・強化ショックと合わせることで、左右の姿勢変化とそこからのお釣り(揺り戻し)を抑えることで転倒リスクも大幅に軽減する
などの効果
④エアサスペンション装着
重くなりがちなリヤのサスペンションを補強するために空気圧で支えるエアサスを付けます
・リヤを持ち上げることによって前後の荷重を均し、リヤサスペンションの働きを改善することにより、乗り心地と走りを改善する効果
③と④はどちらかの選択になることもあります
⑤フロント強化スタビライザーに交換
フロントのノーマルスタビライザーを社外品の強化スタビライザーに交換
・リヤと同様に左右のロールを抑えコーナーリングや車線変更時の安定性を高める効果
その他 強化ブレーキパッドへの交換
ノーマルのブレーキパッドをフェードに強く、食い付きのいい強化ブレーキパッドに交換
ブレーキの効きが良くなるのと、下り坂などで連続してブレーキをかけても熱により効きが悪くなるフェード現象が発生し難くなります
教習所で習ったように連続してブレーキをかけるとフェードと共にブレーキフルードに気泡が発生し、ブレーキペダルを踏んでもスカスカになるベーパーロック現象も起こります
ブレーキパッド強化の前にエンジンブレーキを正しく使えることが先決
D→ODオフ→2→Lの順にエンブレが効きます
(ODオフにしなくても2やLにできます)
ODスイッチなんて触ったことのない人も多いですから
ユーザーの知識が必要
どうですか?
昔、赤城の「白い彗星」と呼ばれたパパさんや箱根で「水曜日のシンデレラ」と呼ばれたママさん(ちょっと古い😅)ならともかく、峠の走り屋だった人でなければ聞いたこともない用語のオンパレード
これを定年退職してこれからキャンピングカーを購入して楽しもうという人達が選ばないといけないのですから無理があります
個人的な意見ですが、特にキャブコンは絶対にフルノーマルのままで乗るべきではないと思います
まずはビルダーさんに相談してみて、お財布と相談しながら決めていくのが無難
カムロードの足回りを強化する場合の優先順位は①→⑤の順番でいいと思います
予算に余裕があれば、ご自身のキャンピングカーに合わせてトータルにカスタマイズしてくれるところにお任せするのも良いでしょう
各タイヤにかかる荷重を測定したうえでチューニングしてくれるところもあるようです
確かにキャンピングカーは前後だけではなく、左右の荷重も絶対にアンバランスになりますからね
とばすためではなく
そもそも早く走るための車では無いので、足周りを強化したからと言ってとばすのでは意味がありません
安全性のマージンが増したのに比例して心のマージンが増せば足回りに投資した価値があるのではないでしょうか
皆さん安全運転でキャンピングカーライフを末永く楽しみましょう!